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大阪大会続き。試合開始から10分、「キャト・ザ・ニャンコ」のオーバーザトップロープでの失格により、数の上で劣勢となった新宮チームであったが、ここは「新宮真希」と「葛西ミミカ」が底力で頑張った。新宮のジャンピングニーからのジャーマン、ミミカのハイキックからのアームロックなどで煉獄党を果敢に攻めまくるも、どうしてもあと一歩のところで3カウント、ギブアップには至らず終いであった。やはりベテランでヒールの頂点に立つ煉獄党の「ヘルファイア業火」と「レクイエム小野田」は一枚も二枚も上手であった。それに謎の忍者レスラー「ダークブレイド・ムザン」も相当のクセ者かつクワセ者で絶妙のカットや横槍でヘルファイアとレクイエムをナイスフォローした。「ミミカーはーん、頑張ばってやー!」と大阪でも人気上昇中のミミカであったが、それがよくよく気に食わない煉獄党が奸計を持って逆襲に転じた。ミミカの蹴り技を封じるべく彼女の両膝に攻撃を集中してきたのだ。「きゃー、いたい、いたい、いたい!」、「いやーん、やめて、やめて!」とピンチに陥ったミミカの悲鳴と苦悶の表情がファンの心配と密かな興奮を誘った。ネチっこい責め苦の合間、虚を突いたムザンの浴びせ蹴りを側頭部に受けたミミカ、そのまま超重いヘルファイアに圧し掛かられフォール体勢に。これはマズイ!とカットに飛び出そうとした新宮、しかし両足をリング下からがっつりレクイエムに掴まれ転倒。レフリー 「エースコック佐々木」が素早くカウント体勢に。なおも亡者のように新宮の足にしがみついて離さない女怪人レクイエム。その間にカウント「1、2、………ス、3!」がコールされた。カン、カン、カーンと痛恨のゴングが鳴り響き、惜しくもここで葛西ミミカ敗退。新宮チーム二人脱落で、後は新宮ただ一人に。さすがのポジティブ能天気女子新宮真希も動揺ス。一人で強豪ヒールを三人相手に「ええーっ、どうすんのこれ!?」状態に。案ずるまでもなくこの先フルボッコ必至の試合惨敗確定の借金プラス確定か!?(敗者は勝者のギャラを払う約束)。かたや余裕綽綽の煉獄党勢は本領発揮とばかりに凶暴なファイトを繰り出してきた。今度は新宮の右腕を責めるプランを発動。弱った相手をじわじわねちねち痛ぶるのが煉獄党、これぞヒールであった。「うあっ」、「ひぐうっ」、「んむうーーーん」。まずはエルボー、ニー、キックなど打撃技でサッカーボールのようにパス回しされる新宮。時折反撃も試みるが、すぐさま他の仲間ににタタミかけられてしまうのが多勢に無勢といったところ。「せや、せや! 新宮のアホなんかいてもたれ!」、「ええど、新宮のドンケツ、もっとしばいたれ、しばいたれ!」などとと新宮(和歌山出身)ご当地近県にも関わらずいつもながらのアンチの罵声(関西弁バージョン)が飛び交った。ちなみにミミカ退場で新宮チームの応援はうんと盛り下がっていた。それでも「真希ーっ! 頑張っちょうのし!」新宮の家族と近所の皆さんによる新宮真紀応援団は一生懸命エールを送り続けていた。新宮はその応援に応えられない自分がとても情けなく思えた。右腕に集中砲火を受け自身の技の破壊力を削られていった新宮。それでも度重なる煉獄党勢の攻撃&フォールを跳ね返し、かなりのところ粘りを見せていたが、レクイエム得意の極め技「キュスリテン・ナハト・クラッチ」からの、ヘルファイアのボム系の大技「メギド・デストロイ・バーン」をくらい、堪らずリング下に転げ落ちた。そこで、折り悪くも煉獄党十八番の場外乱闘の洗礼を受けるハメとなった。――「危険です! 逃げてください! 逃げてください!」興奮したリングアナのお客様への避難勧告が会場に反響した。煉獄党二人掛かりで客席を引きずり回した挙句の鉄柵に投げつけられ新宮は全身を強打。続く鉄柱攻撃に頭部を打った新宮は流血しその場にダウン。さらにヘルファイアとレクイエムはこれでもかといわんばかりにパイプ椅子を新宮に叩きつけた。もはや身も絶え絶えの新宮は倒れたままなす術ナシ。新宮応援団の声援は次第に悲痛になり、新宮母はハンカチで目を覆い、「大丈夫、大丈夫のし」と新宮父は新宮母に寄り添い娘の無事だけを祈った。新宮「(ちっきしょう! 負けるかー! 負けて堪るかよお! アタシにはもう後がないんだ! それにミミちゃんとネコにゃんの分までやってやらなくっちゃだし……、ちっきしょう! ちっきしょう!)」と薄れる意識の中で自分に叫んでいた。――そのとき観客席のあらぬ方向から妙などよめきが起った。それに気付かずマイクを手になおも新宮をパイプ椅子諸共足で踏みつけながらヘルファイアが「おう! 悪く思うなよ亡女のネーちゃん! このままブッ潰してやっからな! 二度とプロレスができねー体にしてやんよ! こうなったのも神崎のドブスが悪りーんだよ! あいつはホントにロクでもねえドブスだなあ、まったく、関わるとロクなことがねーよなー、いいか恨むなら神崎のドブスを恨むんだな、神崎のドブスをよお! ウッシャシャシャシャー!!」と豪快に笑いながら雑言を宣ふていたその時、ガッシャーン!!! 「ハアっ! 誰がドブスだ! このやろーっ!!」とキレた声が聞こえると同時に、ヘルファイアの脳天に叩きつけられたパイプ椅子がぐしゃぐしゃになって壊れ落ちた。「おおおおおーっ!!」観客総員が異様な驚愕に大きくどよめいた。眼を剥いて崩れるようにへたり込んだヘルファイア、側にはすでにレクイエムが蹲っていた。そしてその背後には、件の亡女のエース嶺様こと「神崎嶺」と、そのギャル系用心棒「日向明美」の姿があった。気配に振り向いた新宮、今回もポカーンとなったところで次回に続く。

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